明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
弊社の年賀状でお送りさせて頂きました、
写真についてお問い合わせを頂きましたので、
ご説明をさせていただきたいと思います。
上段は昨年海老蔵さんも訪問したベトナム、Luc Yenのスタールビーと
スピネル鉱山に関する写真です。
左から、コバルトによるブルー、ラベンダー、レッドスピネルです。
鉱山を案内してくれたベトナム、Hanoi大学のDr. Khoiと私の写真です。
Dr. Khoiとはドイツ D.Gem.Gで学んだ時にクラスメートで、その後連絡が途絶えて
おりましたが、2009年国際宝石会議で共同発表者となっているところを見つけ、
コンタクトが取れました。そして、前々から訪問したかったベトナムのスタールビー鉱山に
ご招待頂く事ができました。
Luc Yenの鉱山から産出したスタールビーです。このようにスターが明瞭な上、
透明度が高く、期待される鉱山ですが、産出量が少ないそうです。
Luc Yenの鉱山で採掘をする鉱夫。下に灰色の粘土層がありますが、
ルビー、スピネルなどの重い宝石がこの硬い粘土層の直上に溜まっています。
続いて中段はインクルージョンや鑑別上の画像です。
左より、加熱されたスピネル中の破裂したインクルージョンです。スピネルですが、
コランダムのように結晶が熱で破裂し、丸い液膜になった様子が見られます。
昨年何度か鑑別のご依頼のあった、クロス模様のあるダイアモンドの蛍光像です。
黒い微小インクルージョンが成長模様としてクロスの形になっており、
肉眼でもダイアモンドに十字架がみられました。水素立地のIa型らしく蛍光も
はっきりしており、成長模様にそった蛍光像も確認出来ました。
昨年最も多く鑑別依頼があったモザンビークのルビーのインクルージョンです。
強い変成作用をうけた結晶は平行する双晶面があり、そのすりあわされた面上に
消しゴムのカスのようにベーマイトの針状インクルージョンが見られます。
この赤い蛍光の石は、実はブルーのサファイアなのです。
紫外線で真っ赤な蛍光が、成長模様にそって現れています。
下段は当研究所にまつわるものです。
左から、当研究所のカメラマンである、小坂国弘さんの富士山の写真です。
続いて、鑑別書に使う写真を撮影しているところです。
こちらが社員一同です。
最後は私が昨年、ドイツのミュケさんのご厚意で訪問出来ました、
コブレンツ近くの鉱山から産出したアウインのカット石と原石です。
その青さには改めて、驚きました。
以上になります。昨年、関係のあった宝石を中心にご紹介致しました。
今年もまた、宝石の魅力を皆様と共に楽しんでいきたいと思います。
どうぞ今年もよろしくお願い申し上げます。