明けましておめでとうございます。
弊社の年賀状でお送りさせて頂きました、
写真についてお問い合わせを頂きましたので、
ご説明をさせていただきたいと思います。
1) ベトナム産コバルトスピネル中のクロス状インクルージョン
ベトナムのコバルトスピネルは暗さのない、鮮やかな青が魅力です。
その中に他ではなかなか見られない特徴的なインクルージョンがあります。
それはブルーの石の中に雪の結晶のように舞っています。
2) エチオピア産オパール中の植物の化石
エチオピアのWelloからのオパールは昨年も市場で多く見られました。
その7色の遊色効果のはっきりとした美しさが特徴です。
また、その湖が干上がった形でできたオパールという特性から
有機物が含まれることも多く、これは植物の化石が含まれたものです。
3) トパーズ中のパパラチア・サファイア
コランダムはそれに含まれるインクルージョンが有名ですが、時に
コランダム自体が他の結晶に含まれることもあります。
これはトパーズの中に、パパラチアカラーのコランダムが
インクルージョンとして含まれたものです。
産地はミャンマーのMogokです。
4) 宝石学国際会議IGC 2011 Interlarken
昨年7月にスイスInterlarkenにて第32回国際宝石会議が開かれました。
所長古屋も参加し、先のコバルトスピネルについて発表を行いました。
次回の会議は2013年、初めてベトナムで行われます。
5)モザンビーク産ルビー中のベーマイトインクルージョン
モザンビークのルビーは昨年も多数鑑別に持ち込まれました。
昨年で最もホットな宝石だったかも知れません。
その魅力は非加熱でも美しい石が多いこと、また
加熱することで使えるものにはとても大きなものがあることだと思います。
しかし、我々にはその特徴的なインクルージョンの美しさも代え難い魅力です。
6) タンザニアのカラーチェンジガーネットです。
マダガスカルのBekelyから産出するカラーチェンジ・ガーネットは
まさにアレキサンドライトと見間違うような美しさです。
それに近いガーネットがタンザニアからも発見されました。
青いガーネットはない、というのが宝石学の定石ですが、
このように変色前は緑がかった青色です。
7) マダガスカル産モルガナイト
マダガスカルから産出したモルガナイトに、とても鮮やかなピンクをしたものがあります。
モルガナイトは照射され、その色を強くしているものも多いのですが、
これは自然にこのような鮮やかな色をしているそうです。
それはたった一つのポケットからしか産出しなかったとも聞きます。
8) 富士山
海外の方に甲府という場所を説明する際、私たちは富士山の近くと言います。
甲府から世界へ、弊社をつないでくれるのは富士山だと思っております。
それでは、今年も社員一同精一杯がんばって参ります。
どうぞよろしくお願いいたします。